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2013/06/21

青いスケートボードを渡してしまった

《 D é j à  V u 》

夢をみた。
今日は休みで、うたた寝していた。

工場街の運河にかかる大きな橋をわたしは渡っていた。そこは見覚えのない暗くジメジメとした雰囲気に満ちた場所で、黄ばんだような灰色の空気が渦巻いてるさまが目に見えるようだった。空がとても低かった。
運河に掛かった橋の上から見える運河沿いの工場街からはなぜか機械音は聞こえず、あたりの廃墟のような建物群が本当はベニヤ板でできたハリボテだという事を、わたしはなぜか"知って"いた。
その工場街を抜けて、家に帰ろうとしている途中だったのだと思う。
わたしはとても急いでいた。
いや、わたしたちはとても急いでいた。

その大きな橋の上を、わたしは自分の青いスケートボードに乗って渡っていた。辺りを漂う淀んだ雰囲気を切り裂くようなスピードでわたしは力強く地面を蹴り、スケートボードを勢いよくプッシュし続けていた。わたしは着古し襟元がよれた紺色のTシャツを着ていて脇の下からは変な臭いがしていた。額にもじっとりと脂汗をかいていて、家についたらとにかく顔と脇の下を洗わなければと思っていた。清潔になりたいという気持ちが、スケートボードに乗るわたしをさらに焦らせていた。

わたしと一緒に橋を渡っていた人がいたと思う。おそらくわたしの友達だが、なぜか顔が見えず男か女かも分からなかった。二人は一緒に何かから逃げるための仲間のような関係だったように思う。
Tシャツにジーンズ姿で小ぶりなリュックを背負っていた。大学生の男の子が背負っていそうな15リットルくらいのタウン仕様のリュックの中には旅支度が入っていたような気がする。それも、なぜかわたしは"知って"いた。

大きな橋を渡り切ると、橋の両端に高さマンション二階分ほどの大きな円柱型の石柱がたっていた。
ようやく渡り切ったねと仲間と言い合い、スケートボードから降りた。わたしちはほっとしていた。
ボードを手に抱え、歩き出そうとした時、石柱の後ろから浅黒い肌をした上半身裸でスキンヘッドの男が二人飛び出してわたしたちの方へ走ってくるのに気がついた。
男たちは戦うための筋肉質な身体をしており少林寺の僧侶のように見えたけれど、明らかに悪者だった。
顔の肉が削げ落ちていて頬骨や顎の骨が尖ったように浮き出ていて、顔の造形に影を作っていた。

わたしの仲間が恐怖で叫んだ時には、男たちはもう目の前まで来ていた。
今度は仲間がわたしに指示するような口調でスケートボードを奴らへ渡せと叫んだ。わたしはすぐに自分の持っていた青いスケートボードを男たちの方へ投げた。
自分の身を守る為に大切なスケートボードを悪者にあげてしまったと、一瞬後には激しい後悔をしていた。そうする他に道はなかったのだという自分への説得と、大切なものを手放したという悲しい後悔が同時に襲ってきた。

ふと気がついた時には工場街も消え、橋も消え、男たちも消え、仲間も消えていた。
工場街や橋があった後方は、ただ、だだっ広くて白かった。それが白い空間だったのかさへわからない。距離も高さも空気もない、ただの白という感じだった。
その白をずっと見つめているとだんだん視点があわなくなって、寄り目になり、頭が空っぽになって身体に力が入らなくなるような妙な催眠力を感じた。
白に吸い込まれそうだった。

家に帰るという目的が、あの時のわたしをギリギリで現実に引き止めたように思う。お腹に力を入れて息を止め、グッと全身のバネ力で白のある後方から向き直り、わたしは前方を見た。そこには、また見知らぬ場所が広がっていた。どこか古い住宅街の路地裏に繋がる細い下り坂のようだった。人の気配はしないが、夕陽に照らされたその風景には、そこで日常が繰り返されてきたという時間の厚みを感じた。
わたしは、家に着くのはまだ先だということをその時も"知って"いたと思う。目の前に続く下り坂を見ながら、はやく帰りたいと思っていたら、そこで目が覚めた。

いま、確かめたら、わたしの青いスケートボードはちゃんと部屋にあった。だけどなんだか嫌な夢だなあと思った。
なんだか色々とあるけれど、はやく明るい季節になればいいなと思う。





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